防水構造の船体で水中を航行する案は、古来より見られる。アレキサンダー大王の死後の伝説アレクサンドロス・ロマンスのヴンダーブリーフエ(「奇譚書翰」)においては鉄籠にガラスの樽の窓をつけ海に潜ったというエピソードが紀元4世紀頃付け加えられる[1]、など夢想されてきた。1620年にはオランダ人コルネリウス・ドレベルがイギリス海軍向けに潜水艦(櫂を人力で漕いで推進するもの)を作ったが実戦には使われなかった。実際に建造され実戦投入された潜水艦は、1776年に登場したタートル潜水艇が最初となる。本艦は卵形船体で乗員数は一人、人力駆動の螺旋型推進装置を装備しており、アメリカ独立戦争時に米国が使用したが、敵艦艇撃沈には至らなかった。
アメリカの南北戦争中、南部のアラバマ州モービルで建造された南軍の人力推進潜水艇ハンリーは、1864年サウスカロライナ州チャールストン港外で同港を封鎖中の北軍木造蒸気帆船フーサトニックを外装水雷によって攻撃、撃沈した。これが戦争中に潜水艦(潜水艇)が敵船を沈めた最初の例である。ハンリーは乗員と共に帰還しなかったが、その後1995年に港外の海底で発見され、2000年に引き揚げられて保存・展示されている。艦名は建造出資者の一人ホレス・ローソン・ハンリーにちなんで命名されたが、当人は艇長として乗艦中に発生した2度目の沈没事故で死亡した。1867年にはカタロニア人ナルシス・ムントリオルがスペイン海軍の援助を受けて、潜水艦「イクティネオII」を非大気依存推進させることに成功している。
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なお、当時は潜水艇やデイヴィッド型半潜水艇は敵味方双方からアンフェアで悪魔的な兵器と見なされており、チャールストンを封鎖中の北軍装甲艦ニューアイアンサイズの艦長は、同艦を暗夜襲撃して損傷させ、捕虜になったデイヴィッドの艇長を「文明国で認められていない兵器を用いた罪で」ニューヨークで裁判にかけて絞首刑にすると脅した。
内燃機関を搭載した最初の潜水艦は、1900年に米国で建造されたホーランド潜水艦(水中排水量74t)である。本艦の動力系統は、主機のガソリンエンジンと電動機を直結した方式であり、近代的潜水艦の元祖となった。